生活とメガネ

カラーレンズの活用

メガネのレンズには様々なカラーがつけることが出来ます。特にプラスチックレンズには比較的自由に着色が出来るため、かなり多くのカラーレンズが市販されています。

カラーの濃度

カラーの濃度は目的に合わせて選びます。日常生活での使用やファッションで使用する場合は10〜20%程度で、日差しの強いところなどで使用する場合は、30%以上が目安です。カラーや濃度の選択は用途により異なります。女性であれば、メーキャップやファッションなどを考慮しコーディネートすると良いでしょう。濃くなるほど装用したときのインパクトが増しますので、フレームカラーとの調和が大切になってきます。基本的には、フレームとレンズを同系色から選択すればよく合います。反対色から選択すれば個性的なメガネになります。

カラーの効果

ブラウン・ピンク系

肌の色と同系色なのでなじみやすいカラーです。暖色系のカラーで暖かみがあり、女性ならエレガントな雰囲気になります。フレームカラーも合わないものは少ないですが、暖色系のフレームを選択すれば最も調和します。

ブルー・パープル系

肌の色と反対色なので、肌の黄ばみやくすみを消す効果があります。フレームカラーは暖色系のものやシルバー系がよく合います。

グレー系

無彩色ですのでフレームカラーは合わないものは特にありません。防眩効果(まぶしさよけ)の強いカラーです。

アウトドア・サングラス系

アウトドアには欠かせないサングラスカラー。遮光性(防眩効果)とファッション性を兼ね備えています。

車の運転に向いているメガネ

日本人には近視の割合が多く、最近では6割以上が視力0.7以下の近視があるという統計も出ています。そのため、車の運転にはメガネが必須という方も多いと思います。

車の運転に必要なことは下記のことで、

①遠くがくっきり見える

近視や乱視などの屈折矯正を適切にしましょう。

また、メガネを正しい位置でかけていないことも見えにくさの要因になりますので、メガネ自体のチェックも必要です。

②バックミラーやサイドミラーが見える

運転中は前を向いて視線をまっすぐにしているだけではなく、サイドミラーやバックミラーを見るために、横や上に動かして見ることもよくあります。

③メーターやナビが見える

室内にあるスピードメーターやナビも見る機会は多いと思います。その際は、見ている距離がことなりますので、どうしても『調節力』というピント合わせの力が必要です。ハッキリ見えない、ボケてしまう、という症状がある方は、その調節力の機能が低下してしまっている状態ですので、遠近両用タイプのレンズがおすすめです。

④眩しさを防ぐ

運転する時に眩しい光はとてもやっかいなものです。そんな時にもってこいのレンズを紹介します。

日中の眩しさを防ぐ

純粋な色の濃いサングラスも良いのですが、光に反応して色が変わる「調光レンズ」をおすすめします。光の量や強さによって、濃さの量も変わるため、普段使いもしやすい優れものです。

地面の照り返しを防ぐ

日差しの強烈な時や、雨上がり、雪が積もっている時などに地面からの照り返しがつらい時があります。そんな時には、「偏光レンズ」がおすすめです。特殊なフィルターで眼に入ってくる光を制限し、見やすくすることができます。

夜間の対向車のライトを防ぐ

日中だけではなく、夜の運転用のレンズもあります。レンズの着色を調整し、眩しさを感じる光だけを抑え、暗くならないように工夫しています。明るさを確保しているため、夜間運転時の見やすさをアップできます。

老視とは

老眼とは?

老眼という言い方もありますが、老視とはいったい何でしょう?

私たちの体は 私たちの身体は年をとるにしたがって柔軟性が失われてきます。目の場合、近くにピントを合わせづらくなり、小さな文字が読みづらくなってしまうのです。これを「老視」といいます。一般的に40代から老視ははじまり、50代、60代と年を重ねるごとにピントを合わせる力(調節力)は減少し、老化は進んでいきます。目の疲れなどが気になり始めたら、専門家に相談し視力測定を受けてみましょう。40代になって、小さな文字を読むのがつらいと感じるようになったら、それは「老視」の現われです。まだまだ活躍しなければならない大切な目だからこそ「老視」とも上手につき合っていきたいものです。

なぜ老視(老眼)になるか?

私たちの目が遠くから近くまで自在にピントをあわせることができるのは、目の中にある水晶体がレンズの役目をしているからです。水晶体はちょうどカメラのオートフォーカスのように、遠くを見る時は薄く、近くのものを見るときには膨張し厚くなって、ピントを合わせています。この水晶体の弾力性は10歳位をピークに、その後は加齢とともに低下し、ピントを合わせる調節力は弱まって行きます。水晶体が厚みを変えられなくなると、遠くは見えても、近くのものにピントがあわなくなります。これが「老視」を起こす仕組みです。

老視が始まると、どんな症状があらわれるか?

ピントが合わないのになんとか合わせようと目に負担をかけるため、近くのものを見続けると目が疲れるようになります。「大好きだった読書がつらくなった」「夕方になると目がかすむ」といった症状がでてきたら老視かもしれません。最近では「スマホを見ているとボケるようになった」という症状の方が多いのではないでしょうか。無理を続けると肩こりや頭痛の原因になることがあるので要注意。近いところにピントがあわなくなるので、本や新聞を少し離して見るようになります。また薄暗いところでは書類などが見えにくくなります。パソコンの画面を見続けていて、遠くに視線を移したとき、はっきり見えるまで時間がかかるようになります。いつも使っていた携帯電話の小さい文字が見えにくくなったら老視を疑ってみる必要があります。

老視は何歳ぐらいから始まるのか?

人の眼の機能は10代をピークに、徐々に機能は減退してきます。一般的には、30代後半から目の調節力(ピントを合わせる力)に影響が出始め、40歳ごろから多くの方が近くの見づらさを自覚するようになり、45歳ぐらいでメガネを必要とするようになります。しかし目の状態には個人差があります。何歳で専用メガネが必要になるかは、その方の目の屈折状態によって違ってきます。45歳頃というのは「正視」の方の場合。遠視の方は老視になるのが早く30代で近くが見えにくくなります。逆に近視の方はその程度により、専用メガネをかけなくても近くを見ることができます。ただし近視の方の場合、遠方用のメガネをかけた状態では、やはり近くが見えにくくなるため、近くを見るときにはメガネを外す必要があります。

コンタクトレンズとの併用する

眼の屈折状態の矯正は、メガネだけでなく、コンタクトレンズを活用されている方も多いです。コンタクトレンズは脱着の必要があり、また、眼に直接入れるため眼への負担が大きく、眼のコンディションによっては休める必要があります。そのため、メガネは必ず併用することをおすすめいたします。多くの方はメガネを予備にして、自宅でのみ使うということが多いため、安価に済ませてしまう方も多いと思いますが、長くご活用できるように慎重にお選びいただくことが大切です。特にレンズ選びは重要で、コンタクトレンズと比べてメガネのレンズは目からレンズの距離が離れていたり、厚みがあるせいで見え方には違いが出てしまいます。それを抑えるために、レンズの設計は非球面設計・両面非球面設計をおすすめします。また、作るときにどのような環境で使用するのかをしっかりとお伝えください。「コンタクトレンズの予備」にするというと少し弱めに合わせるということが多いですが、もしもの時を考えてあくまでも『併用』をお考えいただきたいため、必ずしもそれが最適とは限りません。

災害対策

2011年の東日本大震災、2014年の広島豪雨災害、2016年の熊本地震など、全国で私どもでも大きな震災を経験しました。その災害時に、メガネを紛失してしまったという方々が多くいらっしゃいました。特に強い度数の方は生活に非常に困っていらっしゃいました。そこで私たちは2013年以降、災害対策用として各店に防災グッズと共に「アドレンズエマージェンシー」という度数を調整できる簡易的なメガネを配置いたしました。多くは置けないため数は限られていますが、災害時は貸出用として活用します。