レンズの基礎知識

レンズの素材

一般的な素材は主にガラスとプラスチックで、現在はプラスチックレンズが主流です。素材によりそれぞれ長所と短所があります。

ガラスレンズ

プラスチックレンズに比べ、透明性に優れ、キズがつきにくく、熱にも強いのが特徴ですが、割れやすく重いのが欠点です。

プラスチックレンズ

ガラスレンズに比べ、軽く(ほぼ半分の重量)、割れにくく、カラーをつける場合はバリエーションが豊富です。反面キズには弱く、経年変化(変色など)があります。

ポリカーボネートレンズ

非常に割れにくく、衝撃に強いのでスポーツをする人に向いています。ただし、光学性能がやや落ちるためスポーツ用ゴーグルなどに使用されています。

レンズの表面処理

レンズの表面には、お使いいただく方がより快適にご使用いただけるように何層ものコーティングがされています。それぞれはごく薄い膜ですが、様々な優れた効力を持っています。商品によっては標準で付いているものから、オプションで追加するものまで様々です。

反射防止加工

マルチコート

レンズ表面に金属質の薄い膜をコーティングし反射を抑えます。くっきりと自然に近い視野が得られます。

キズ防止加工

ハードコート

レンズ表面を硬質膜でコーティングし、プラスチックレンズのキズつきを防ぎます。

紫外線防止加工

UVカット

紫外線を吸収する働きのある物質を浸透または練り込み、有害な紫外線をカットし、紫外線から目を守ります。

青色光軽減加工

ブルーライトカットコート

可視光線の中でもエネルギーの高い青色光を反射または吸収することで、目に対するダメージを軽減します。

汚れ防止加工

撥水コート

油や水を弾く特殊なフッ素系化合物をコーティングし、汚れが付きにくく、付いても拭けば簡単に取れるようにしてあります。表面のすべりを良くすることにより、拭きキズもつきにくくなっています。

曇り防止加工

防曇コート

曇りはレンズと外気の温度差によりレンズ表面が結露して出来る細かな水滴に光が乱反射することで起こります。防曇コートはレンズ表面に施した親水性に優れた超薄膜の特殊コーティングにより、レンズ表面の水分を膜状化し結露やくもりを防ぎます。

耐擦傷加工

耐擦傷コート

表面のコーティングの摩擦係数を向上し、通常のマルチコート以上にキズや加圧による耐久性を向上させたマルチコートと撥水コートで使用される特殊フッ素化合物のコーティングを組み合わせることにより、耐擦傷性を高める加工です。

ミラー加工

ミラーコート

レンズ表面を鏡のように反射加工した、ファッション性に優れたミラーレンズです。表面はミラーで裏面がハードマルチコートになります。ベースカラーが薄いライトミラーは目の表情が見え、正面から見た色具合、横から見た色具合と見る方向で微妙にイメージが変わります。

帯電防止加工

帯電防止コート

通常のプラスチックレンズは静電気を帯びやすく、レンズを乾拭きするだけでも帯電してしまします。帯電防止コートは静電気を逃がす特殊な膜(電導膜)をコーティングすることでホコリや花粉などが付着しにくくなります。